第116回津田 茂 × 橋口 新一郎
タイトル |
第116回アーキテクツサロン「建築のいとぐち」 |
日時 |
2019年02月21日(木)18:00~20:00 (開場17:45) |
会場 |
こうべまちづくり会館 2階ホール |
今回の講演者は出江寛氏に師事して学び,同時期に事務所にいたことはないものの年齢が近い,津田茂氏と橋口新一郎氏のお二人でした.
津田氏は敷地のコンテクストの解釈が変遷していくさまとそれに伴う自らの設計の変化を時系列にまとめて語っていただきました.設計する際には『師匠ならどうする?』と自問しながら,出自の異なる師匠とは別の方向性で,独自の解を創造することを続けておられます.
橋口氏は幼少期から『人に合わせて生きていく』ことが得意と語られ,師匠が好むものを再現できたということです.独立後は茶室や和紙や襖といったものとの巡り合いをうまく組み合わせて,みんなが喜んでくれるものを創造していくことで,茶室を伝統的な素材を使って現代的に創るという独自の地位を確立されてこられました.
ほぼ同年代で同じ師匠に学びながらも,お二人のアウトプットはそれぞれに異なりながらも,どこかに出江寛氏のもとで学んだものをそれぞれの方向性で昇華させていくことを続けておられるように感じました.
講演会も盛会のうちに終えることができ,お二人の中堅建築家のますますのご活躍が期待されます.(山崎 康弘)
独自の視点で土地を読み解く津田茂氏は、風景、視線、記憶、意識と多様な切り口で斬新な建築を作り出します。敷地に一日中立って感じた風と光をコントロールするという橋口新一郎氏は、素材感の美しさなど感じた事を吸収して昇華させていくエネルギーに満ちています。同じ師匠を意識しつつ独自の論理が重ねられた作品ばかりで、それぞれ想いやアイデアを社会に一気に広める手段まで考えつくす2人の建築家による大変内容の濃い講演会でした。(菅原 英房)
当日の様子(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=9kdLFluRVQg
https://www.youtube.com/watch?v=0fXVwhP0qI8
https://www.youtube.com/watch?v=bEAoiBAeAzQ