第103回北村陸夫氏、赤代武志氏、楠原一明氏、中平勝氏、吉井歳晴氏
タイトル |
批判的シンボリズム -ZOOMとdotの間- |
日時 |
2012年3月9日(金)18:00〜20:00 |
会場 |
こうべまちづくり会館 ホール2階 兵庫県神戸市中央区元町通4-2-14 |
第1部「ZOOMの建築とその系譜」
北村陸夫講演会
第2部「表現・活動のベクトル」
北村陸夫+赤代武志によるトークセッション
モデレーター:楠原一明・中平勝/コーディネーター:吉井歳晴
第103回アーキテクツサロンは、ZOOM計画工房の北村睦夫氏をお招きして「批判的シンポリズム」をテーマに前半は北村氏の建築と系譜についての講演、後半は北村氏とZOOM計画工房OB赤代武志氏の二人を軸に先輩OBを交えたトークセッションでした。
前半は、ZOOM計画工房の年表が映し出され、設立から現代までを3つの時代に分けられ、北村氏の作品や社会情勢や背景を懐かしみながら詳しく説明された。最初期のステージ1では初期作品のライブハウスから名護市庁舎以降のコンペ時代の格闘や思考と併せて事務所の状況を話された。ステージ2はバブル期で建築が誇張され、他とは違うモノ、目立つモノと建築家の思想より社会情勢を背景に大量生産されていったとの話、ステージ3は阪神大震災を経験されたことで建築の在り方を問い直す事になり建築の質や表現に至るプロセスが全く変わった事やデザインや形態の操作に変化が見られるというお話でした。
後半は、OBの赤代氏が自身の作品や活動を紹介され、修行時代のZOOM計画工房と宮本佳明建築設計事務所事務所で学び経験してきた事が現在どの様に影響しているかを分かり易く説明された。
その後、同じOBの楠原氏と中平氏がモデレーターとなり北村氏と赤代氏の講演を元に、当時の作品を通してそれぞれ考えていたと今改めて感じること、修業時代と事務所時代、師匠と弟子の関係や影響について、様々な意見交換が交わされた。
北村氏は過去のスタッフの作業ぶりや得意分野をよく見ておられ、それぞれの時代を熱く優しくスタッフに接しながら建築を世に送り出してこられた事が印象に残りました。