第109回石山友美× 芦澤竜一× 平田晃久× 倉方俊輔
タイトル |
第一部: 映画「だれも知らない建築のはなし」第二部:石山友美・芦澤竜一・平田晃久・倉方俊輔によるトークセッション |
日時 |
2015年11月3日(火・祝)17:00~20: 00(16:30開場) |
会場 |
神戸まちづくり会館 2階ホール(神戸市中央区元町通4 丁目2 番14 号) |
第109 回アーキテクツサロン
今回のアーキテクツサロンは、第一部は映画「だれも知らない建築のはなし」を上映後、第二部でトークセッションという、従来に無い構成でした。映画の内容を元にトークセッションが展開され、長時間にもかかわらず楽しめる内容となりました。
映画に登場する建築家は、日本人では磯崎新氏、安藤忠雄氏、伊東豊雄氏と言った顔ぶれ。セッションに参加された方々は、当映画を製作された映画監督の石山友美氏、建築家の芦澤竜一氏、同じく建築家の平田晃久氏。何れも映画の製作、又は、映画に登場する建築家の嘗ての所員と言う、脈絡のある構成で面白い物でした。映画の中の発言を、より近い立場におられた方が検証、フォローされ、内容にリアリティを感じます。モデレーターの建築史家・倉方俊輔氏の進行に従い、各人が独自の考えを述べられ、最後は徐々に曖昧な領域に入っていく感じを受けました。まさに現代建築の在り方をも表わしているようでもあり、冒頭の説明にもあった「建築界の先行きの暗さ」を探っているようにも見えます。建築家不在の建築は今後、より現実の物として進むと考えられます。これからの建築と建築家の在り方を今、再考しなければならない時が来た事を、強く感じたイベントでした。
(川添 純一郎)