第10回浅野 静
タイトル |
第10回アーキテクツカフェ ~環境に優しいパッシブな住まい~ |
日時 |
2021年06月24日(木)18:00~20:00 |
会場 |
WEB会議システム、JIA兵庫地域会事務局 |
【開催報告】
浅野氏が設計した住宅の中央には、数々のアイデアを緩衝しながらまとめる大空間が設けられています。またその大空間が人に誇れるような見せ場になるよう意図しているそうです。浅野氏は木造住宅を鉄筋コンクリート造のようにデザインし、床にパッシブソーラーシステムを設けます。木造住宅は軒を出し床下換気をするという「いわゆる常識」がありますが、浅野氏はそれぞれに思考をめぐらし独自の技術を採用しています。複数の物件で多くのノウハウが紹介されましたが、スライドでは理解しきれない技術が多く現地を体験して学びたいと思いました。
私は常に持ち歩く温度・湿度・風力計で室内環境を値として確認しますが、数値的に不合理な快適や不快があるように思います。どのような室内環境を目指しますかという私の質問に対して浅野氏は、数値では測れない感覚があり清家清氏が言うエートスが満ちた家にする事が大切だろうとコメントされました。また、気持ち良い風で住宅が満たされているとよいが都市における外部環境をパッシブに内部環境に活かすのは困難と発言されました。その趣旨について一歩踏み込んで質問するべきだったと悔やまれますが、今後のJIA活動の中で再度お話を聞く機会があることを期待しています。(菅原英房)