第09回都倉 泰信
タイトル |
第9回アーキテクツカフェ ~アトリエ系建築家が海外で働くということ~ |
日時 |
2020年10月22日(木)18:00~20:00 |
会場 |
WEB会議システム、JIA兵庫地域会事務局 |
1.開催報告
JIA活動での出会いをきっかけに海外進出された都倉泰信氏は、インドネシアやインドで大規模プロジェクトを進められています。ODA(政府開発援助)による開発は徹底した書類主義で図書の相関関係や変更記録を明記する高度なルールがあり、鉄道プロジェクトで査図し専門部署調整の後に施主承認された図面は8,000枚を超えるそうです。設計から現場監理まで広く精通する日本の建築家はルールへの順応性が高く、プロジェクトに新たなアイデアを提案する力を持ち合わせていると都倉氏は評価されます。途上国の人々は最新技術を期待し経済成長を望みますが、建築家は地域の街並の魅力を理解し活かす事が大切とお話されました。言葉、宗教、習慣が異なる地域で実績を積む都倉氏は、海外で活動する仲間を増やし貴重な経験を共有したいと希望されます。
私が大学院を修了する時に香山壽夫教授が「あなた達は競争の社会に出ていくのだから研鑽に励みなさい。」とお話されたのを思い出しますが、競争ではなく異なる環境に飛び込んでまず貢献する事を都倉氏に教えて頂きました。資本主義原理で作られた街並、共産党政権で画一的に作られた街並、宗教を背景にした古典主義建築の街並など、どのように形成された街並が美しいのだろうと考えます。日本の先端技術を受け入れ、急速な経済的成長期に入る途上国の街並の変化が注目されます。(菅原英房)
2.当日の様子(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=j9-bD2sYKxk
https://www.youtube.com/watch?v=B45h9X3tGAU